KARESANSUI PARK

karesansuiとは、岩と砂だけでつくられた日本庭園の様式である。
山々や水の流れる風景を、実際には水を使うことなく、できる限り無駄を省いて自然界を表現している。日本最古の庭園書「作庭記」によれば、石の配置は記憶をたよりに実際の自然風景を思い出して、あそこはこうであった、ここはどうであったなどと、思い合わせて立てるべきであると書かれている。

ここはモーターサイクル愛好家の為の都心のパーキング。立石僧ならぬライダーは、今日一日走ってきた都会の風景を思い出しながらバイクをここに止め、愛車を雨水から守る為にカバーをかける。それがまるで自然石のように見えた瞬間に、現代の枯山水が誕生する。

万物は流転するという仏教思想がある。アスファルトの原料は砂利と原油という自然物であり、元を正せばモーターサイクルも元々は鉱物であった。この世の全てのものは、常に居場所や形を変えて、流れ、移り変わっていく。世俗に執着してしまう我々の身は自然に比べればちっぽけな存在である。都市の喧噪の中に見出されるkaresansui parkが織りなす日本の美は、現代社会に生きる私たちの心をユーモアをもって癒してくれる。

SPECS ARE

YEAR
2012
SCALE
150m2
CATEGORY
Landscape Art
PLACE

東京都 品川区

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