URBAN DOCK LALAPORT TOYOSU
GREAT VOYAGES TOYOSU
16世紀前半、まだ地球上のどこに何があるのかさえ明確でなかった時代に、ヨーロッパの世界進出、大航海時代が始まる。それによる新航路や新大陸の発見が、その後のヨーロッパの発展に大きな役割を果たしたのだ。21世紀、東京ベイエリア、豊洲。かつてこの地にあった造船所もまた、船をつくることを通し「発見」を世界中の人に提供してきた。この場所は新たな「発見」を伝えるランドスケープとして生まれ変わる。
本計画では、ランドスケープ全体を海ととらえ、その場に行き交う人々を航海者と位置づけた。この敷地は元々造船所であり、2本の元ドックを埋め立ててつくられる。その跡地は「緑」「水」「大地」の3枚の波が重ねられ、いくつかの"島"とみたてたカフェやFM局・美術館が点在し、波の上には泡や珊瑚をモチーフとした白いベンチが浮遊している。その中を航海者は自由に、時には流れに身をゆだね、また、時には強い意思をもって航海し、発見と出会いを体験する。この地の持つ、東京ベイを一望できる借景を持つ、造船所跡地という象徴的なバックグラウンド、新しい街、豊洲、という諸条件に対し、「ライフスタイルの発見」「東京再発見」「自分のお気に入りの場所を発見」など、あらゆるレベルで発見や出会いのきっかけを作り出すことが、本計画でのランドスケープのあり方であると考えた。
- 2006
- 67,499m2
- Landscape Design
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アーバンドック ららぽーと豊洲/東京都江東区豊洲2-4-9
- http://toyosu.lalaport.jp
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事業主:三井不動産・石川島播磨重工業(現・株式会社IHI)
設計・建物デザイン:日本設計、ラグアルダ・ロウ・棚町アーキテクツ(ジョン・ロウ)
施工:大成建設
撮影:フォワードストローク -
グッドデザイン賞